社会から見捨てられた,とある個人の手記

世界経済や社会現象を通して,自己とは何かを突き詰めていきます.基本的に便所の落書きです.

テンバガーって何だ? -10倍になる意味ー

テンバガー(10倍株)

一度は狙いたいと思うだろう.皆,どの銘柄が大化けするかに夢中になっている.

 

しかし,そのアプローチは既に泥沼..!圧倒的カモ..!

 

今のバリュエーションから10倍になるということは,10倍高値で買う相手が必要なのだ.株式の売買が成立するということは,その裏に必ず買い手と売り手がいる.その値段で買いたい意思と売りたい意思の一致が存在する.いわゆる「需給」だ.

 

10倍高値で買われるということは,更に12倍,14倍,20倍..と成長が期待されているということだ.つまり,株価が10倍に達するには,期待感として10倍以上のものが求められる.株価がかなり先の見通しを折り込むとは正にこういうことだ.

 

このハードルの高さは生半可なものではないだろう.

売上10倍では期待感として足りない.50倍,100倍のストーリーが市場コンセンサスとして受容されたときに,晴れてテンバガーとなる.

 

株式投資をしていると,どうしても近視眼的になってしまう.自分がいかに儲けるか?しか考えられなくなり,その裏の相手の存在を無視してしまう.

 

この世のあらゆる実在には対なるものが存在する.

男と女がいる.中心と周辺,光と闇.対なるものがいて初めて,もう一方の存在が認識できる.

 

量子力学の大家,P. A. M. Diracは,その理論の記述にブラベクトルとケットベクトルを用いていた.これはベクトル空間における双対ベクトルというもので,片方の存在によって,もう片方の存在が自然と定義されるものだったと記憶している.私は専門ではなかったので,その道の人に怒られるかもしれないが,大枠はこういうことだったと思う.

 

とどのつまり,この世に究極的にindependentな実在など存在し得ないのだ.

 

自然哲学の教養もたまには役立つゾ.